樹脂加工メーカーのリーディングカンパニーとして

サステナブルな社会になくてはならない存在を目指します

 

信越ポリマーグループがつくるサステナブルな社会

 

信越ポリマーグループは、企業理念に基づき、なによりも安全、公正を最優先と考え、社会のニーズを捉えた技術と製品によって新たな価値を創造することで、多様なステークホルダーからの信頼を勝ち得てきました。樹脂加工メーカーとして私たちが提供する製品は、決して目立つ存在ではありませんが、シリコーンゴムや各種プラスチックを素材とした製品が高い実用性を発揮することで、よりよい暮らしや社会、産業に大きく貢献しています。私たちは材料開発から成形加工までのワンストップの対応力をもってお客様のさまざまなニーズに応えることで、サステナブルな社会になくてはならない存在となることを目指しています。

 

未来を見据えた中期経営計画の推進

 

現在、当社グループは中期経営計画「Shin-Etsu Polymer Global & Growth 2027」のもと、目指す姿に向かって事業戦略、財務・非財務戦略を推進しています。成長領域と位置づけた半導体関連容器の需要は近年堅調に推移しており、生成AIの普及といった社会の要請に応えるべく生産体制の増強を進めています。もう一つの成長領域である自動車関連製品では、環境対応車へのシフトは不可避であり、周辺部材の開発に注力しています。また入力デバイス、OAローラ、食品包装用ラッピングフィルム、機能性コンパウンドといった基盤領域においても、環境への配慮・貢献などを念頭に独自製品の開発を進め、商品力の強化に努めてきました。

 

カーボンニュートラル達成に向けた道筋

 

当社の事業を通じた社会課題解決に向けた取り組みは、9つの「サステナビリティの重要課題」に紐づく形で推進しています。例えば喫緊の課題であるカーボンニュートラルに向けては、2030年に2013年度比で46%のCO₂排出量低減を掲げ、全社一丸となって取り組んでいます。また、新たに2030年の再エネ電力導入比率を33%とする意欲的な目標を設定し、国内外の拠点において省エネ設備への切り替えも順次進めています。

 

人権課題への対応の重要性

 

中期経営計画では2027年度の海外売上高比率の目標を60%と設定しており、2024年度には55%に達しました。今後もグローバルに事業を展開するにあたっては、人権課題が重大な経営リスクとなり得ると認識しており、その対応強化が必須であると考えています。当社グループでは信越化学グループ人権方針に沿って事業活動を進めており、取引先調査を実施し、人権方針と齟齬がないかどうかを確認しています。また2024年度は当社独自の取り組みとして、リスクの顕在化による事業への影響度が大きい主要サプライヤーを対象に人権デューデリジェンスを実施しました。さらには内部通報制度やサプライヤーホットラインの拡充を図るなど、グローバル企業として体制づくりを急いでいます。一連の取り組みを通じて社内の人権意識も着実に高まっていると考えています。

 

持続的成長を支える人財戦略

 

少子高齢化・人口減少が本格化するなかで、当社グループが今後も持続的に成長し、事業を通じて社会に貢献していくためには、優秀な人財の獲得、維持、育成が欠かせません。人財の活用は事業活動の源泉であり、従業員同士の活発なコミュニケーションが業務への意欲を向上させます。こうした考えのもと、従業員一人ひとりの能力とモチベーションを最大限に引き出すべく教育制度の充実を図る一方で、それぞれのライフステージで多様な従業員が働きやすく、健康的に意欲をもって働ける環境づくりに継続的に取り組んでいます。また、人財獲得に向けてはキャリア採用も積極的に進め、再雇用制度も充実させるなど、中長期的な事業戦略を踏まえて採用手法や処遇の見直しも進めています。

 

樹脂加工のリーディングカンパニーとしての使命

 

これからも私たちは樹脂加工のリーディングカンパニーとして、カタチなきものにカタチを与え、よりよい未来を支える縁の下の力持ちであり続けます。自らの持続可能性を高めるべく多様なESG課題と真摯に向き合い、サステナビリティの実現につなげていく所存ですので、今後も信越ポリマーグループの成長にご期待ください。

代表取締役社長 出戸 利明