『キッチニスタ抗ウイルス・抗菌

- KicheNistas -

 

技術力を活かして、多様な時代ニーズに応える

キッチニスタは塩ビ食品ラップフィルムのスペシャリストとして、お客様の課題解決に耳を傾け、品質とコストのバランスを考えながら、培ってきた技術力で「抗菌ラップ」「詰替え用ラップ」「抗菌カラーラップ」「抗ウイルス・抗菌ラップ」など、時代に求められる独自製品を生み出してきました。

食への安心・安全が強く求められる中、調理現場における衛生管理や環境保全に役立つ製品として、広くお客様からご支持をいただいている、「抗ウイルス・抗菌ラップ」の製品秘話をご紹介します。

 

SIAA登録製品!
ラップとしての
使い勝手そのまま抗ウイルス性能を付与

キッチニスタの「抗ウイルス・抗菌ラップ」は、抗ウイルス加工品としてSIAA(抗菌製品技術協議会)にはじめて登録された食品包装用ラップフィルムです。新型コロナウイルス感染拡大に際し、私たちの技術で何か社会に貢献できることはないかと考えたところ、営業から「ラップ自体に抗ウイルス・抗菌の機能を付与できないか」と声が上がりました。

抗菌仕様のラップフィルムはすでに販売していましたが、新型コロナウイルス感染拡大により、抗ウイルスの仕様の製品にも高い需要が生まれました。

 

「抗ウイルス」とパッケージに記載して世に出すためには、SIAAの掲げる基準を満たす必要がありました。試験では、ラップフィルムにウイルスを接触させ、24時間後に数値を計測。無加工品の100分の1以下にウイルスが減少し、試験後も効果が持続しなければ獲得できない厳しい基準でした。無事試験をクリアしSIAAマークを取得したことは、当製品の大きな強みです。

 

ウイルスには、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスが属するエンベロープウイルスと、ノロウイルスなどが属するノンエンベロープウイルスの大きく2種類があります。本製品は、新型コロナウイルスが属するエンベロープウイルスに対して抗ウイルスの効果を発揮し、食品を衛生的に保ちます。

性能速さ安定供給 一つも欠けてはならない

ウイルスは非常に小さいため、ラップフィルム全体に満遍なく抗ウイルス剤が行き渡らなければ不活性化させることができません。開発部門では、粉体と液状の抗ウイルス剤を用いることで、この課題をクリアしました。また、抗ウイルスの性能を付与できたとしても、今まで通りの使いやすいラップでなければ、お客様に不便な思いをさせてしまいます。

抗ウイルス剤として何を混ぜ込むかを決定した後も、どの分量での配合が一番ラップとしての「スッと切れて適度に伸び、よく貼りつく」特性が出るか試行錯誤を重ねた製品です。一方で、コロナ禍から生まれたニーズということもあり、スピードを重視した開発製品です。

 

 

 

製造としては、製品ごとに性能に差があってはいけないため、いつつくっても同じ仕上がりになるようハンドリングすることが重要でした。抗ウイルス・抗菌の特性のある添加物をどれだけの量混ぜ込むのか、正しい計測が求められます。

もう一つ必要な観点として、いかに安定的に供給できるかという課題にも取り組みました。抗ウイルスの基準を満たせていても、限定的にしか世に出せないのならば意味がありません。

 

 

衛生管理意識高まり応えて

当製品は、感染予防という形で社会に貢献できていると実感しています。特に、新型コロナウイルスの感染拡大により、病院や介護施設、宿泊施設、学校などは一層、衛生管理に気を配るようになりました。営業活動を通して、私たちの「キッチニスタ 抗ウイルス・抗菌」がそのような現場で実際に使っていただけているとの報告も多くあります。

また、「抗ウイルス・抗菌」である旨を目立つ形でパッケージに記載しているため、感染予防への関心が高い一般のお客様の元へも届いていると思います。これらは、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」にもつながっていると感じます。

 

食と密接な関係のあるラップフィルムには、まだまだ可能性があると感じています。当社には「色付き抗菌ラップ」という製品もありますが、これは誤って料理に混入した場合でも見やすくするための工夫です。このような発想が、衛生管理や調理現場のさまざまな課題解決に役立つと思っています。営業としてお客様のニーズに耳を傾け、時代の流れを敏感に察知し、新製品へ反映させていきたいと考えています。

 

「抗ウイルス・抗菌ラップ」は、新型コロナウイルス感染症拡大期に当社の技術でお客様に役立ちたいとの強い思いで、営業・開発・製造が一体となり、スピーディに上市し好評を得た製品です。

これからも食に携わるお客様の目線で、当社製品がサステナブルな社会の実現を担っていきます