女性が輝ける働き方とは?

性別・年齢に関わらず仕事を任せる風土のある信越ポリマー。
最近では育児に関わる就業規則を改定し、社員にとって働きやすい環境の土台づくりをしている最中です。

女性の価値観・考え方の理解について、4名の女性社員が座談会形式で語ります。

山本 鈴夏
生産本部 品質保証統括室
2011年入社

入社3年目にキャリアテープの営業からウエハーケースの品質保証へ異動。現在、海外顧客を担当しており、顧客との品質会議等に出席し、顧客からの問合せに対する回答や製品の品質安定性をアピールしている。

齋藤 渚沙
営業本部 営業本部長室 業務グループ
2008年入社

営業業務を担当し、日本国内・欧州の顧客からの受注~生産依頼~納品までを担当。2015年1月に第一子を出産し、約10ヶ月の育児休業を経て復職。復職後は1日90分間の短時間勤務を取得中。

松尾 利香

開発本部 開発第四部
2004年入社

スーパーマーケットやホテルなどで使用する食品包装用ラッピングフィルムの開発部門に所属。2012年9月に第一子を出産し、約12ヶ月の育児休業を経て復職。復職後は1日120分間の短時間勤務を1年半取得。

梶房 真依
営業本部 営業第一部
2015年入社

今現在、唯一の女性営業職(※)。自動車関連部品の営業担当。主にシリコーンゴムの加工品を取り扱い、担当顧客のニーズに対して当社技術でのソリューションを日々提案している。(※)取材当時。現在は複数の女性営業職が在籍。

それぞれの立場から見る、女性社員の働きやすさ。

 

──率直に伺いますが、信越ポリマーは女性が働きやすい環境だと思いますか?

松尾:

働きやすい点は、育児休業制度(以下、育休)と育児短時間勤務制度(以下、時短)が確立されていることです。私が時短を申請して働く時間を決めるときに、人事の方から「あと30分短くできるよ」という細やかな提案をしてくれました。休業後も同じ部署に復職していますが、開発部門では、他部門の時間に合わせなくてはいけないところがあるので、時短の期間中は特に密度の濃い業務を意識するようになりましたね。定時で仕事を切り上げないと保育園のお迎えの時間にも間に合わないので。

齋藤:

時短で働いている分、迷惑をかけられないので、集中して効率よく仕事に取り組むという意識が以前よりも強くなったと思います。私の部署は女性が多く、その中には先輩のワーキングマザーもいるので、勤務時間を少しオーバーすると、「大丈夫?」と声をかけて仕事をフォローしてくださるのは嬉しいですね。

 

山本:

ワーキングマザーの皆さんを見ていると、やはり育休や時短の利用から働きやすさが大いにあるなとは感じています。ただ、自分の身に置き換えたとき、私が今の業務内容でそういったことができるのかというと、今の所属部署には、私以外に女性がいないのでイメージが湧かないという気持ちがありますが、今のうちから上司や同僚とコミュニケーションを密にとっておけば、理解を得やすいのかもしれませんね。


梶房:

会社として女性が働きやすい環境を作ろうとしていることは伝わってきます。ただ、信越ポリマーの国内営業職の女性は現時点では私だけなので(※)、山本さんと同じように、実際に自分が出産をしたときにどんな働き方の選択肢があるのか、それを想像できないところに不安はあります。

(※)取材当時。現在は複数の女性営業職が在籍しています。

育児に関する就業規則の改定について思うこと。

──2016年10月付けで、社内の育児に関わる就業規則が改定されました。
  この改定についてはどのように感じていますか?

 

齋藤:

実際に子どもが何歳のときまで時短を取得できるのかを深く考えています。制度が改定されて小学校3年生まで取れるようになりましたが、業務と照らし合わせてみると、実際は難しいかもしれませんね。時短期間中の先輩に、他の同僚が産休や育休期間に入るということで時短をやめるという方もいたので、私もそういうタイミングで業務を優先的に考えるのかもしれませんし。


山本:

制度の改定によって期間が延長されたということで選択肢が増えたのは良いことだと思います。とはいえ、実際に育休や時短を利用するにあたっては、職場の人間関係と信頼関係を構築しておくことでより切り出しやすい環境になるかと思うので、その点も重要なポイントと感じます。


梶房:

制度が変わっても、周囲の協力は欠かせないと思います。私自身は海外の顧客を担当しているので、海外とのやり取りが非常に多いんですね。なので、場合によっては時差の関係もあって時間外に働かなくてはならないこともあります。仮に自分が出産をしたと考えると、業務をカバーしてくれるような働きかけ、あるいは協力してもらえる関係づくりが必要ですね。将来を見据えて仕事の効率性を上げていくことは、長く働くうえで20代前半のうちからやっておかなければならないことだと思います。

 

松尾:

私は制度の改定にあたってインタビューを受けたのですが、その結果が反映されて嬉しかったです。ただ、業務の更なる効率化を考えなければ、改定された制度を利用することは難しいかもしれないですね。はじめての時短期間のときは仕事をやり直すことがないように密度を濃くすることで精一杯でしたから。でも、業務に隙間ができると余裕が生まれるので、その分、気分転換の時間にもつながります。


齋藤:

わかります。時短がスタートした頃は時間の範囲内で仕事を終わらせていましたが、忙しくなってくると、うまくいかないことが出てきてしまいました。そうすると家庭も手が付かないし、気持ちがもやもやしてしまって。それをきっかけに、なるべく効率よく仕事ができるようにと、あらかじめ出勤前にやることを決めて、突発的なこと以外はやりきるという感じに切り替えたら、割とスムーズに終わるようになりました。

 

<改定内容の一例>
▪育児休業期間   |子が1歳6ヶ月までのところ、3歳到達日まで拡大
▪育児短時間勤務制度|子が3歳までのところ、小学校3年以下へ拡大

これから実践していく働き方。
 

──女性がもっと働きやすく活躍できるように、これからどういった働き方を実践していきたいと考えているのかを聞かせてください。

 

松尾:

今は子どもが保育園に通っているので、比較的恵まれている環境にあります。現在は週5日保育園で夕飯を食べさせてもらえているので、なんとか仕事と両立できていますが、小学校に上がったときを考えると正直不安な部分があります。ただ、育児とは別に、自分が会社でどれだけの地位を確立できるのか、特許を出願して対外的な自分の価値を上げられるのか、といった開発者として重要な部分とも向き合って、仕事と家庭を両立させていきたいです。

齋藤:

私もそうですね。小学生の学童問題が大変だと聞いているので、先々のことはわからない部分もありますが、できれば長く働きたいとは思っています。社会との接点を考えると、会社に出勤した方がいろいろと刺激もありますし、生活にメリハリが出ますよね。家に帰ってから子どもと向き合えますから、出勤しているときに緊張感があるのはいいことだと思いますし。

梶房:

信越ポリマーで女性の国内営業が私だけ(※)というところで、逆に、私からこういう働き方をしたいと打ち明けた方が、自分が進む道を作りやすい環境なのかもしれません。なので、私の後に続く女性の営業職の方たちが入社したときのことも考えて、その方たちが歩んでいきやすい道づくりという意味でも、遠慮せずに発言していきたいなと思います。

(※)取材当時。現在は複数の女性営業職が在籍しています。

 

山本:

私は今ちょうど、自分がいろいろな仕事を任せ始められているタイミングかなと思うんですね。仕事に対する充実感は上がっている一方で、今の顧客対応という仕事を出産した後にもできるかというと、ちょっと難しいのではと葛藤する部分もあります。タイムリーに対応しなくてはならないところもありますし、そういう意味では、例えば長い期間をかけて品質システムを構築するような計画的に進められるような仕事も、少しずつ始められればなと思っています。

 

(本記事は取材日現在の内容です)

 

ワタシのやりがいスイッチ

 

海外顧客や商社とのやりとりに最もやりがいを感じます。海外では同世代の女性が最前線で積極的かつ責任を持って活躍していて、とても刺激を受けます。自分も彼女たちに負けないよう、知識面、語学面ともに対等なやりとりがしたいと気合が入ります。

ヨーロッパのお客様を担当しているので、自分の仕事が世界とつながり貢献できることにやりがいを感じます。日々受注するオーダーに誠実かつ確実に対応することが重要と考え、今後も貿易関係の知識を深めていきたいと思います。

自分の関わった仕事によって、人々の暮らしの向上や満足感のある生活に少しでも貢献できているなぁと感じるとやりがいを感じます。それと同時に自分自身も高められる気持ちはモチベーションにもつながってやる気も出てきます。

海外とのやりとりが多いので、各拠点との架け橋になることは責任も重大ですが、苦労した分、新しい案件の獲得には喜びを感じます。自分と会社の介在価値が感じられるとき、「あー、頑張ってよかった!」というやりがいを感じます。